ネットにリスニングやスピーキングの勉強方法は山ほどあるが、英作文の勉強法はあまりないようなので、個人的な経験を書く。
当方、中一で三単現の変化を間違いまくって以降、英語が大嫌いになり今でも大の苦手だが、それでも老年近くになってから英作文を学び直し、ここ数年は欧州住みで日本人のいない現地企業で働いている。 といっても、しょせん高校英語レベルである。
文法
まずは中学の英文法を学び直す。5文型、時制、関係代名詞・関係副詞など。 超簡単な英文法を復習した後、以下の本を読んで例題を解きまくった。 これは世界的なベストセラーで、見開き2ページに図例を豊富に使った文法解説と数10問の例題がある。 個人的には時制、とくに完了形の説明が豊富でわかりやすかった。日本語版も出ているはず*1。
- "English Grammar in Use", Raymond Murphy
英作文
文法を軽く復習したら、次に以下の本を読むことを勧める(文法の学習と並行でも可)。これを3日読んで例題を解くだけで「自分でも英作文ができるようになるかも」と思える。 極論すると英作文は主語と動詞をどう選ぶかなのだが、英語特有のスタイルについて簡潔に説明してあり、 英語嫌いの自分でもこれは面白いと思えた。
- 「英語らしい英文を書くためのスタイルブック」研究社 富岡龍明
次いで、以下の英語で書かれた英作文のドキュメントを何回か読んだ。 そもそも英作文の目的が自分で書いた日本語の技術文書を英語にすることだったので、即実践に移したわけだ。 linkは張らないけども、以下のタイトルのpdfを検索すれば見つかるはず。
- "English for Research: Usage, Style, and Grammar"
- "English for Writing Research Papers"
- "Clarity in Technical reporting"
そのどれもがとても簡潔な英語で、しかも豊富に例文を使って説明しているので、非常に勉強になる。
これらを参考にしつつ、自分の興味のあることを書き続ける。続けていれば自分が使うパターンや構文、言い回しなどが身についてくる。
まずは3日続けることを目標に。次は3週間、次に3ヶ月。3ヶ月続ければかなり英作文力が身に付く。とにかく3ヶ月続ける。
うまい英文を書こうとしない。母語である日本語以上にうまくかけるはずがないのだから、まずは数をこなすことに注力する。
ちなみに以下は昨年知ってダウンロードしただけでほとんど読んでいないが、これも良さげである。
- "WRITING AND PUBLISHING SCIENTIFIC PAPERS"
校正
Lang-8 などでネイティブスピーカーに校正してもらう。
最初は他人に自分の英文を見せることに抵抗があるが、「母語であっても誤字脱字言い間違いがあるのだから、英文に間違いがあるのは当たり前」と思えるまで続ける。
抵抗が無くなればあとはどうにでもなる。
本格的な文章を書く場合は、費用を惜しまず英文校正会社に依頼する。
Grammarlyは無料で使えるので活用する。1-Checkerも精度はイマイチだが使えないことはない。
Gemini 一択。無料版でOK。
Proofread grammatically "xxxxx"
と、校正したい文章を入力するだけで、かなり品質の良い校正をしてくれる。 校正しすぎで原型をとどめない場合もあるが、そういう場合は"but don't change xxx" など、 使いまわして欲しい言い回しを変えないように指示できる。
個人的にはchatGPTとclaude.aiよりも英語の校正に関しては Geminiの校正がよい感じ。 性能は時事刻々変わるので、時々チェックし直すことを推奨。
ネイティブが使う言い回しを常にチェックする。これは検索サイトだけでなく、以下のようなサイトも使える。
*1:例題の解答あり版となし版があるので注意。